りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

読書

「修証義」解説

丸山却外先生の「『修証義』解説」を読みました。修証義は曹洞宗では重要な教本で、道元禅師の「正法眼蔵」の抜粋的な位置づけという認識。懺悔し、清浄な身となったからには仏法僧の三宝に帰依し、仏戒を受ければ仏の世界に入れるのだというのが大意。 メモ…

行動経済学が最強の学問である

相良奈美香先生の「行動経済学が最強の学問である」を読みました。行動経済学は人間の行動を分析するという意味ではとても面白いのだけど、なかなか体系だっていない印象で、逆引き(こういう場合にはこういう風に使える)がやりずらい印象。ただ、非常に良…

笑うマトリョーシカ

早見和真さんの「笑うマトリョーシカ」を読了。ドラマの相関図と出演者を見比べる限り、ドラマは原作と大分違う作りになることが予想される。まあ、それはそれで両方楽しめればいい。マニピュレーターって、機械のアーム的なものというイメージだったけど、…

人生、しんでしまいたいときには下を見ろ、俺がいる。

村西とおる監督の「人生、死んでしまいたいときは下を見ろ。俺がいる。」を読みました。やっぱり、こういう世界にいる人は覚悟が違う。前科7犯、50億円の借金、余命1週間宣告。絶望的な体験を切り抜けてきた生命力。絶体絶命のピンチをなりふり構わぬ覚悟で…

世界は経営でできている

岩尾俊兵先生の「世界は経営でできている」を読みました。この本でいう経営の定義は「価値創造(=他社と自分を同時に幸せにすること)という究極の木液に向かい、中間目標と手段の本質・意義・有効性を問い直し、究極の目的の実現を妨げる対立を解消して、…

はだかの白鳥

昨日Xで見て、衝動買いした藤かんなさんの「はだかの白鳥」、面白くて正に一気に読んでしまいました。大阪大学の大学院を出て、一流企業の研究職に。バレリーナとしての実績や経験もある。そんな彼女がAVの世界に飛び込むまでの葛藤と、飛び込んだAVの世界の…

思考の整理学

久しぶりに外山滋比古先生の「思考の整理学」を読んでみた。何年も前に読んだはずだけど全く記憶にない。少し時代背景が違うかなという印象もあるけど、1)知識を系統的に取得、整理する。2)考えを寝かせる、熟考する。3)忘れる(忘れることこそ思考の整理)。…

「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?

今井むつみ先生の「『何回説明しても伝わらない』はなぜ起こるのか」を読みました。最近、読書メモをさぼっていたので久しぶりです。 大前提は、話し手と聴き手の知識の枠組み、思考の枠組みが異なること。スキーマという言い方をしているけど、特に母国語が…

最強の外国語習得法

Kazu Languagesさん著の「ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法」を読みました。細かいノウハウは別として、外国語はやっぱり音からなのかなと思わされました。「話せない言葉は聞き取れない」が原則。我々日本人は日本人としての知識体系が…

生成AIで世界はこう変わる

今井翔太さんの「生成AIで世界はこう変わる」を読みました。まずは、強化学習とか自己教師あり学習、教師ありファインチューニング(Supervised Fine-Tuning)、人間からのフィードバックに基づく強化学習(RLHF:Reinforcement Learning From Human Feedback…

ChatGPTは神か悪魔か

「ChatGPTは神か悪魔か」を読了。正直評価は難しい。この本、山口周さんのラジオ番組で知って購入したけど、AIに関する論客たちが一章ずつを担当する形の、ある意味論文集。ところが、最初の落合陽一さんの章は正直自分には良く分からなかった。これで、ちょ…

生成AI革命

野口悠紀雄先生の「生成AI革命」を読みました。いつもながら、説得力があり、刺激的な内容。最後の方にシンボルグラウンディング理解と言っているのは、記号設置問題のことだと思う。今井むつ美先生は、AIは設置しないため人間のように理解できないという解…

人生後半の戦略書

アーサー・C・ブルックスさんの「人生後半の戦略書」を読みました。前半は流動性知能と結晶性知能の話。流動性知能とはいわゆる「頭の回転の速さ」や「地頭の良さ」などその人本来の頭の良さを表す知的能力で、この能力は「これまでに遭遇したことのない状況…

夜明けのすべて

瀬尾まいこさんの「夜明けのすべて」を読みました。先日映画鑑賞した作品。映画は映画として良かったのだけど、恋人ではない若い男女がお互いの病気を知ることから、お互いを気遣い、思いやる関係になっていくところがちょっとしっくり来なくて、原作に手を…

世界で一番やさしい考え方の教科書

榊巻亮さんの「世界で一番やさしい考え方の教科書」を読みました。今年はなんだかたくさん本を買って読んでいるけど、最初に完全に読了した本がこの本になりました。「世界で一番やさしい・・・」はシリーズで「会議の教科書」と「資料作りの教科書」があっ…

仕事のできる人が見えないところで必ずしていること

安達裕哉さんの「仕事ができる人が見えないところで必ずしていること」を読みました。いつもながら、なるほどなと思うこと多です。非常に勉強になりました。 ちょっとメモしたこと。 ・人生を変えるのは、一発逆転の出来事ではなく、些細な日常の習慣です。 …

日本国史(下)

田中英道さんの「日本国史(下)」を読みました。昭和の部分に少し右傾化、ナショナリズムのようなものを感じたけど、上巻から通して読んで、求めていた日本人観のようなものが整理できたような気がする。特に、自然との共生、神道と仏教の根付き方、そして…

日本国史(上)

田中英道さんの「日本国史(上)」を読みました。正直、もっと以前にこの本に出会っていたかった。田中さんって、「新しい教科書をつくる会」の会長だったんですね。以前は大分その活動に入れ込んでいたので、その時この考えに出会っていればもう少し日本の…

どうすれば日本経済は復活できるのか

野口悠紀雄先生の「どうすれば日本経済は復活できるのか」を読みました。一言でいうと、日本は政府と日銀の経済政策の誤りで、いつの間にか日本が貧しい国になってしまったという話。正にデータオリエンテッドな論理展開で、日本経済の課題と、何故そうなっ…

日本を覆う8割の絶望と2割の希望

辛坊治郎さんの「日本を覆う8割の絶望と2割の希望」を読みました。正直2割の希望というのがあまり感じられなかった。政治に対する不信、牽制機能としてのマスコミの機能不全。全体を通してそれしか伝わらなかったような気がする。判らなすぎる未来のことを考…

言語の本質

今井むつみ先生と秋田喜美先生の共著である「言語の本質」を読みました。この本を読みたかった理由は記号接地問題をもう少しきちんと理解したいからでした。AIには本当の理解ができない。それは接地していないからという記号接地問題。これをもう少し学びた…

学びとは何か

今井むつみ先生の「学びとは何か」を読みました。この本から学ぶことばかりで、本がマーカーで大変なことになってしまいました。まず、覚えておかなければならないのは「スキーマ」という言葉。文章を読むとき、行間を補うために使う常識的な知識のことらし…

ハヤブサ消防団

池井戸潤さんの「ハヤブサ消防団」を読みました。言わずと知れたテレビドラマの原作です。今回はテレビドラマが先行していて、どうしてもこの先のストーリーが気になったので原作を買って読んでしまいました。だいぶアレンジされているようだけど、改めて宗…

熟達論

為末大さんの「熟達論」を読みました。熟達へのプロセスを「遊」「型」「観」「心」「空」の5つに分けて説明。 これはあくまで自分流の解釈だけど、最初の「遊」は何よりも対象に興味を持つということではないかと思った。面白いからやる。夢中になって取り…

湖の女たち

吉田修一さんの「湖の女たち」を読みました。「悪人」や「怒り」を読んだ時ほどの何とも言えない心の衝撃はなかったけれど、さすがに映画化されるだけあって、考えさせられる作品。 薬害問題と介護施設の不審死。それを追いかけて行った先に旧満州の731部隊…

三島由紀夫が復活する

小室直樹さんの「三島由紀夫が復活する」を読みました。正直消化不良です。冒頭は二二六事件から始まる。確かに二二六事件は謎も多いし、不可解なところも多い。大恐慌から農村での困窮が背景にあり、財閥などが私腹を肥やしていたのは事実。政治が機能して…

すごい独学術

石動龍さんの「すごい独学術」を読みました。石動さんの実績は素晴らしいし、書いてあることはごもっともなのだけど、概ね普段自分がやっていることと似ているなというのが正直な感想。強いて言うと、石道さんほど時間をかけていない気がするので、単純に時…

仏教は宇宙をどう見たか

佐々木閑先生の「仏教は宇宙をどう見たか」を読みました。「倶舎論」の世界観の解説書である。倶舎論とは、釈迦牟尼の教え「阿含経」をベースとした体系的仏教書といわれる「アビダルマ」のうち最も完成された形のものといわれている。正直、難しくて一度読…

仕事の結果は「はじめる前」に決まっている

大島祥誉さんの「仕事の結果は『はじめる前』に決まっている」を読みました。いかにもマッキンゼーというか戦略的コンサルティングファームの人が書きそうな内容。言っていることは全然間違いなく、確かにそうなんだろうなというもの。 一番大事なことは全体…

絶対わかる論文問題攻略法

左門至峰の「絶対わかる論文問題攻略法」を読みました。先日読んだ「やはり僕の論文は間違っていた。」はこの本の副読本といわれていたので、正規の教科書を!と思って読んだのだけど、エッセンスは「やはり僕の論文は間違っていた。」でも十分だったかなと…