りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

一人称単数

村上春樹さんの短編小説集「一人称単数」を読みました。う~ん、やっぱり引き込まれます。何なんだろう。どの作品もストーリーとしてとても面白いというのではなく、いろんな形で心に引っかかる作品というのか、とても印象に残る作品。語り口は相変わらず独特で滑らか。このなかにwith the beatlesというのがあって、物語もちょっと奇妙で面白い話(というと少し不謹慎かもしれない。だって昔の彼女が自殺したという結末なので・・・)なのだけど、割と冒頭近くに、自分が歳をとって、自分が歳をとることは自然と受け入れるのだけど、自分の周りにいた美しく溌剌とした女の子たちが、今ではおそらく孫の二人や三人いるであろう年齢になっているという事実だ。・・・自分が少年の時に抱いていた夢のようなものが、既に効力を失ってしまったことを改めて認めなくてはならないからだろうという話が出てくること。これが何だかとても印象深く心に残った。あとは、「謝肉祭」という作品。この作品のお陰で、自分も今はシューマンの「謝肉祭」を聴きながらこの感想を書いている。あと、人間の言葉をしゃべり旅館で働いている猿、品川猿の話。やっぱり面白い。読み始めたら止まらなくて一気に読んでしまいました。