りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

ドラマ離れの若者が、なぜ「Silent」に夢中になったのか

日経ビジネスの「PLUSな視点」で2回に渡って、昨年話題になったドラマ「Silent」のヒットについてプロデューザーの村瀬健氏にインタビューをしている。まず、ヒットの第一の理由は「若手脚本家、生方美久氏の起用」だという。29歳のほぼ新人と言える脚本家。ヤングシナリオ大賞を受賞しているとはいえ、さすがに大抜擢。その理由は「セリフが素晴らしいこと」らしい。言葉の使い方が上手で、登場人物の人生や心の動きを丁寧に描いていくと自然と伏線になる。ドラマで話題の伏線回収は、それを狙ったというものではなく、人生や心の動きを丁寧に描く中で生まれたことらしい。もちろん、人生を切り取ってしまうとそれはできないわけだけど、登場人物一人一人の人生をきちんと設定してシナリオを書いたということが大きいのだとは思うけど。

ヒット第二の理由は「楽しい人、才能のある人、頑張る人によるチーム作り」とあったけど、要はドラマを作りたいと思っている若手の起用みたいです。若い人の恋愛ドラマだからそういう感性を持った人を使うというのは、できないことだけど、当たり前なんでしょうね。

ちなみに、話題のSilentだけど、第1話の世帯視聴率はなんと6.4%だったらしい。ただ、見逃し配信のTVerで話題になって、1話平均600万回の再生回数を記録したみたい。明らかにヒットの定義が変わっているのが判ります。こうしたヒットの定義が変わると、当然ターゲットも変わる。そういうことなんでしょうね。

まあ、結果論だけど、ドラマを作りたい人を集めて、若手の感性を活かしたドラマ作りをしたら、思いがけないヒットになったということなのかもしれません。ただ、ドラマの作り方が変わるんだろうなというそういう先駆けになったのも事実。このドラマ、恋愛ドラマなのにお決まりのラブシーンがなかったらしい。全然気が付かなかったけど、それも今の時代なのかもしれない。これからが楽しみです。