三浦しをんさんの「光」を読みました。久しぶりに圧倒される小説に出会ったような気がします。抗うことのできない大きな暴力にすべてを失わされた経験が、その後の人生にどのような影響を与えるのか。トラウマという言葉では言い表せない力が彼らから大切な何かを奪ってしまっている。光というタイトルは何とも不可思議。信之にとっては美花と、輔にとっては信之と繋がることが生きるうえでの光だったのかもしれない。あと、南海子。南海子が満たされない思いを抱くのは、やはり信之の作り物感だったのかな。決して気づくことはないのだけど、感じ取っている。そんな感じでしょうか。凄いな、本当に一気に読んでしまいました。
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