角幡唯介さんの「空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む」を読みました。「極夜行」で角幡さんにちょっと嵌ってしまいましたが、この本の方が正直面白かったです。どちらも探検家らしく生命の危険を顧みずの部分が醍醐味なのですが、このツアンポーの方が探検というものに何を求めるか?なんてことを顧みず、若さゆえに準備も適当で勢いで行ってしまうところがあり(故に危険度が高い)、何となく純粋に好奇心というか自分の探検欲が前面に出ているところが面白かったといえば面白かった。それと、ツアンポーにおける探検の歴史や悲劇、ロマンが書かれていることもその探検の意義を感じるうえで良かったように思います。もちろん、こんな無謀な探検はするべきではありません。生きていたことがラッキーですし、その後、日本に無事に帰国できたこともラッキーです。探検家というなら、こういう探検はすべきではないし、やってはいけないような気もします。が、だからこその魅力もある。素敵なノンフィクションでした。
空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)
- 作者: 角幡唯介
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/09/20
- メディア: 文庫
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今月の読書 3冊