野口悠紀雄先生の「どうすれば日本経済は復活できるのか」を読みました。一言でいうと、日本は政府と日銀の経済政策の誤りで、いつの間にか日本が貧しい国になってしまったという話。正にデータオリエンテッドな論理展開で、日本経済の課題と、何故そうなってしまったのかの分析を試みたもので、とても説得力が有る。円安によって、労せず業績を伸ばした輸出企業は、投資を怠り、いつの間にか競争力を失う。補助金でゾンビ企業が生き残る。そして、日本は産業の構造転換ができず、個々の企業も競争力を失った。
直面する課題である高齢化とそれに伴う生産労働人口減少を解決させる鍵は、女性労働力の活用、外国人移民の受け入れ、高等教育の質の向上の３つ。女性、外国人はよく言われることだけど、高等教育の質の向上はその通りと思う。非常に勉強になった一冊。
