野口悠紀夫先生の「日本経済入門」を読みました。ポイントは日本の国力が落ちているのは、産業構造の変化についていけていないこと、日本の社会制度の歪みにあるという指摘です。ものづくりに縛られて、ものづくりのやり方から脱却できなかったこと、人口構成が大きく変化しているにも関わらず、70年代の制度をそのまま適用していること、またあり得ない仮定に基づくシミュレーションで、この誤りを隠ぺいしていること。データに基づいて極めて説得力のある説明でした。アベノミクスに関する評価は常に野口先生の分析が正しいような気がしています。タイトルは日本経済入門ですが、経済学の教科書というより日本経済の現況解説のような内容で、続編として、世界経済入門を上市予定らしい。
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