りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

一人称単数

 村上春樹さんの最新刊、「一人称単数」を読みました。いわゆる短編集で、作風もあまり統一された感じではなく、これまで発表された短編を取り集めましたというのが正解なのかもしれない。それでも、村上春樹さんらしさというのが随所に感じられました。個人的には「謝肉祭(Carnaval)」「品川猿の告白」の2つが面白かった。謝肉祭って、本当に実話なんじゃないかなって思って読みながら、いつものように感化されてシューマンが聴きたくなったし、人間の言葉をしゃべり、人間のように振る舞う猿とそれを自然に受け入れてしまう主人公というのが何とも。その猿が人間の女性を愛したときにやることも何となく憎めなくてオシャレな感じがしました。こういう感じが「らしさ」なのかもしれない。やっぱり面白かったです。

一人称単数 (文春e-book)

一人称単数 (文春e-book)

 

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