池井戸潤さんのルーズヴェルト・ゲームを読みました。いつもながらに面白いです。先週、ドラマで第1回を見て、ちょっと半沢直樹っぽさを感じたのだけど、原作はそうでもないですね。そもそもこの小説、主人公が誰なのかよくわかりません。社長の細川なのかどうなのか。確かに他に主人公と呼べるような人もいないのだけど、本当に細川なのかなという感じです。企業の話と野球部の話が並行して書かれているということもありますが、これらが微妙に表裏をなしているところもあり、でも、話がそんなに中途半端でもなく、一気に読ませてしまうだけの力があると思いました。まあ、水戸黄門的といえば、根本的に半沢直樹と共通するところもあるのかもしれません。会長の青島が言うように、野球は大差がついたところからの逆転劇に醍醐味があるのだと思うし、企業も最後まで諦めないで努力と工夫を続ければ、何らかの活路が見出せるのかもしれないなと思わせる作品でした。でも、私は野球でもサッカーでも1-0の白熱した試合が好きです。勝つことよりも負けないことの方が重要なのではないかと思っています。
小説の中に出てくる、マクラーレンのブレーキの話は面白かったです。また、この本を読んで、銀行員に経営を任して良いのかということを深く考えさせられました。
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/14
- メディア: 文庫
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