りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

ビレッジ

一度落ちてしまうと、そこから這い上がるのは難しい。そして、落ちる理由はもしかしたら理不尽な理由かもしれない。邑社会というか、それに代表される世の中とはそんなものなんでしょう。何が正義とか、何が正しいとかではなくて、邑の調和を乱すものはすべてそこからはじき出される。そして、異端をはじき出した後は、何事もなかったような日々が繰り返される。邑には理不尽なことも、不都合なことも全部飲み込んでしまう力がある。能面のように無表情にすべてを受け入れ、決められた型に落とし込む。それが邑という社会の力だ。
絶望の中で家に火を放った後、父親のようにそこに残って死を選ぶという選択肢もあったはず。生き残ったのは、それでも生きたいという何かがまだあったということなのかな。それは、美咲なのかもしれないけど、希望ではなかった。とても息苦しい。

監督:藤井道人

脚本:藤井道人

出演者:横浜流星黒木華ほか

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