りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

茜色に焼かれる

恐ろしいほどの負の連鎖。「まあ、頑張りましょう」という言葉では、この理不尽さは拭いきれない。交通事故で亡くなった旦那も、どこかにアナーキーさを感じさせる人だったから、どこかに彼が守るべき正義があったのでしょう。そして、そんな彼に惚れて結婚したほどの主人公田中良子も、彼女なりの正義がある。汚いお金は受け取らない。脳梗塞で倒れた義父の面倒を見る。夫が外で作った子供の養育費を出す。そのために、自分は極度に貧困な生活を送り、夜の商売もする。「お金に色はついていない」って思ってしまうのは彼らの正義に反するんでしょうね。誰かの文章に「お金はお金よりも大切なものを守るためにある」ってあったけど、彼らにとって大切なもの、守らなければいけないものは何だったのでしょうか?それよりも、放火する悪がきを野放しにしておいていいものでしょうか?そういうところに、必要以上の理不尽さを感じてしまいました。

監督:石井裕也

脚本:石井裕也

出演者:尾野真千子、和田庵、片山友希ほか

茜色に焼かれる