池井戸潤さんの「下町ロケット2ガウディ計画」を読みました。下町ロケット佃製作所の第2弾です。期待通り、面白い。一気読みでした。今回はいつもよりハラハラドキドキ。結果的にライバル会社のデータ改ざん事件に救われた形になりましたが、それが無かったら万事休すでした。正義は必ず勝つではなくて、高い理想、正しい信念と高度な技術は必ず勝つわけですが、現実世界は必ずしもそういうわけではない。帝国重工の意思決定にあったように、一番良い技術ではなく、ある基準をクリアした中で扱いやすい技術、あるいは政治的に意味のある技術が選ばれるのが現実。そこは難しいです。現実は、どこまでも理不尽。でも、だからこそ夢を追うものは美しく、この手の小説が好まれるのでしょう。爽快です。ただ、それでもやはり人間にとって一番大切なことは信頼。そこは真実だと思う。
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