りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

サピエンスの未来

立花隆さんの「サピエンスの未来」を読みました。サブタイトルは「伝説の東大講義」、さすがに知の巨人というだけある中身の深い授業のような気がした。この作品、20年以上も前に出版された「脳を極める」の続編らしいけど、さすがに前著はどういう話だったか忘れてしまいました。

話は全体として進化論のようなテイストであり、サピエンス全史を思い出したりしたのだけど、立花隆さんが紹介する「テイヤール・ド・シャルダン(1881年-1955年)が提唱した、人間の頭脳活動の綜合された全体である精神圏(ヌースフィア)を、今のネット社会の発展形の一つの到達点として見ると、今後人類はその精神圏の達成に向けて進化していくという考え方」はとても説得力があって、ある面サピエンス全史を凌駕している内容ではないかと思った。彼が生きた時代にこうした着想を持てるのは、正に天才といって良いのだろうし、そこに注目した立花隆という人もやっぱりただ者ではなかったということでしょう。少し難しくて完全に消化しきれていないのだけど、とても良い刺激になりました。