橘玲さんの「日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル」を読みました。橘さんは海外投資というものをずっと紹介し続けてきた人ですが、あとがきにもあるように、1)日本の財政がたとえ破綻に向かっているとしても、当分は金融資産は普通預金を持っていればいい、2)日本の財政が破綻したとしても、手近にある金融商品だけで資産のかなりの部分を守ることができる、3)たとえ「海外投資」をする必要があるとしても、ネット銀行の外貨預金で十分だ。というのが本書の主張。いつもと少しトーンが違います。ちなみに手近にある金融商品とは「国債ベアファンド」「外貨預金」「物価連動国債ファンド」の3つです。この3つの商品、特に外貨預金を除いた「国債ベアファンド」と「物価連動国債ファンド」は真剣に理解しておこうと思いました。
この本を読んで思ったことは、国家破綻は普通にありうる話であるということと、国家破綻という緊急時になっても冷静に対処していれば、人生が終わってしまうということではないということ。冷静さを失うことと、何もしないこと(=これも茫然としているという意味で、冷静ではないのかもしれませんが)が一番の問題であるということ。もちろん、国家破綻というのは天下の一大事ですから、嵐が過ぎるのを待っていれば何とかなるというたぐいのものではないことは事実ですが、最低限の金融リテラシーを持っていることで、ある程度は対処できるということがよくわかりました。勉強すること、それと少しずつでも動くことですかね・・・
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/03/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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