りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

高校生からのゲーム理論

松井彰彦さんの「高校生からのゲーム理論」を読みました。佐藤優さんの推薦です。今月はやたらつまみ読みをしてしまったせいで、読了した本がこの1冊。まあ、無理して全部を読む気は無いので、読了しないのはしょうがないとして、絶対量も少ないですかね。ちょっと疲れ気味でしょうか。もう少しまじめに勉強しないと・・・
さて、この本。ゲーム理論の本としてはタイトルどおり入門書。新たな知見というのはあまり無かったですが、歴史上、たとえば項羽と劉邦とか三国志とかそういう中で取られた戦略が、ゲーム理論で説明できたりとか、ガソリン価格の自由化などの社会現象をゲーム理論で説明するなど、ゲーム理論を学ぶ動機付けを得るというのには極めて有益な本でした。なるほど「高校生からの」というタイトルの意味が良くわかります。
印象に残った話として、「顔の見えない競争では『退出』がものを言うのに対し、顔の見える競争では『声』がものを言う」という話し。つまり不特定多数を相手にしている場合(たとえばレストランなど)は、その店に来ないという「退出」という現象で改善もしくは市場から淘汰されるのに対し、特定の相手(たとえば自動車メーカーと部品メーカーのような関係)では直接文句を付ける「声」という形で改善が促されるという話。それから、「責任の拡散」の話。たとえば、見張りが一人しかいない場合と複数の見張りがいる場合では、一人の方が確実ということ。見張りが複数いると、「誰かがやるだろう」という意識が働いて、一人で頑張るケースよりも効率が悪いという話。とても面白かったです。

高校生からのゲーム理論 (ちくまプリマー新書)

高校生からのゲーム理論 (ちくまプリマー新書)

[DATA]
今月の読書 1冊
1月からの読書 32冊