彼岸です。というわけで、朝から菩提寺の秋彼岸会の法要に参加。今日は説教が少し長め。「二六時中」という話しを聴いた。現在は「四六時中」というのが一般的ですが、もともとは日本の時間は日の出から日没までを昼、日没から日の出までを夜として昼夜を6等分して一時としていたという話し。なので、春分の日、秋分の日は昼の一時と夜の一時が同じになるが、その他の季節では昼の一時と夜の一時は長さが違うという話で、昼と夜が六時なので、二六時中で「昼夜くまなく」という意味だったそうです。明治以降、西洋の文化が入ってきて24時間制になると、二六時中では意味が通らないので、四六時中に変わったそうです。で、本題は昔の日本の時間は自然に合わせるという発想であったのに対し、24時間制になって、時間は人工的なものになったというもの。日本人は本来自然をコントロールするのではなく、自然に合わせて暮らすというのが基本で、その考え方は仏教の教えに通じるような話でしたが、最後のところが良くわかりませんでした。ただ、この話しを聴いて、和辻哲郎さんの「風土」を思い出しました。この本によると、日本人の気質に大きな影響を与えているのは、梅雨と台風を特徴とするモンスーン的気候らしいこと。時折襲う台風の猛威は恐ろしいが、一夜明ければ水不足を解消してくれるように、自然は日本人にとって脅威であるとともに命をもたらしてくれるものであるということ。物事に対して受容的忍従的な日本人の性格はここから来ているという説。同様に、砂漠の民にとって自然は「死」であり、そこから逃れるために草地や水を求めて歩く中東は戦闘的性格が備わり、牧場の民であるヨーロッパの人たちは従順な自然、逆に言うと自然はコントロールできるものと考えるという説。少なくとも日本とヨーロッパの話しは二六時中と四六時中の違いを説明できているなと思いました。
法要が終わって、墓参から奥さんと合流。一旦実家に帰って親父さんを含めて昼食。
それから木曜日に倒れてしまった会社の同僚のお見舞いに行く。手土産を何にしようか迷ったのですが、退屈そうにしているという情報があったので、Bookoffで漫画「20世紀少年22巻+上下巻」というのを大人買い。これをもってお見舞いに行きました。昨日の段階で、検査結果異常なしの連絡を受けていたので、大事には至らなかったことは認識していましたが、元気な顔を見て一安心。
お見舞いの帰りに病院の前に聳え立つ東京タワーに行ってきました。スカイツリーが出来ても、東京タワーはそれなりの観光スポットで混んでいましたが、東京タワーから見下ろす東京の風景はなかなか良かったです。あと、Look down windowというのがあって、展望台から真下の景色が見られるところがあって、ちょっと怖かったけど良かったです。それにしても何で女性はおみやげが好きなんでしょうか?景色を見ている時間よりもおみやげを見ている時間の方が長いので、ちょっと退屈してしまいました。お土産って全然大したものないのに・・・