りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

犀の角たち

佐々木閑先生の「犀の角たち」を読みました。2回目。科学と仏教の共通点を探る・・・というわけではないのだけど、自分としての結論を出すなら「科学は神なき世界を人間という存在を拠り所にして、納得できる物質的世界観を作らなければならなくなってきた」という主張と「仏教は神なき世界で人間という存在だけを拠り所として、納得できる精神的世界観を確立するために生まれた宗教である」の2つの言葉。そう全知全能の「神」の存在を前提としないところが共通なんでしょうね。神が造り給うし世界を前提とすることとあるがままの現実を受け入れ、その原理を探求する中で、現実への対処の仕方を考えていくという姿勢が同じなのかな。まあ、宗教的に考えるとこれは本当に大問題だと思いますけど。

ただ、この仏教の考え方を突き詰めると、日本に現存する大乗仏教の数々と、そこに存在するそれらの宗教が持つ仕来たりみたいなものが、受け入れがたくなってしまいます。だからと言って、上座仏教に進んでいこうとは思わないのだけど。まずは入門として、これから少しずつ理解を深めるしかないということかな。それにしても、科学の歴史、進化論、数学についての説明は秀逸でした。