NETFLIXで鑑賞。突然死んでしまった主人公が現生に表れて、それが特別な誰かにしか見えないという設定は、先日まで見ていた「100万回いえば良かった」と似たようなコンセプト。おそらく、現生に表れるのは、何かをやり残したとか、きちんと伝えたい思いとか、そういう何かがあるという意味では同じなんでしょうね。ただ、この主人公のアキは最初はそういう風にとらえていなかったような気がする。楓太と入れ替わるうちに、思い出が上書きされアキという存在が上書きされていくにしたがって、残された人たちに伝えたい思い、それはバンドの再結成だったのかもしれないけど、単に再結成するというのではなく、正しいピースが正しくそろって、そこに楓太というピースを加えて新しいテイストにして、新しく出発する。アキが最後にしたかったのは、仲間たちにそういうお膳立てをするということだったのかなと思わされました。音楽も良かったし、期待以上に良い作品でした。
監督:萩原健太郎
脚本:大島里美