りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

ゴーダ あいのうた

数年前に「エール!」を見たけど、少し違った感想。先に見てた娘が「ラストは別にして、聾唖の家族が、健常者である娘のことよりも自分たちの生活を優先して考えるようなところがあって、何だか受け入れられなかった」という感想を聞いていたので、途中、「なるほどな」と思うところがあった。ただ、コンサートの際の無音の演出が良かった。聾唖の人たちには聾唖の人たちの世界がある。健常者の仲間とは通じ合えない聾唖者だけの世界が有り、この家族は家族が聾唖者であるがゆえにより深く判りあえたし、それを幸せであるとも感じていたと思う。だからむしろ、健常者の娘ルビーが完全な家族になり切れないことに不安や違和感のようなものを感じていたのではないかとそんなことを感じさせるものでした。健常者は自分たちの世界に入りけれない聾唖者を可哀想と思うかもしれないけれど、聾唖者が聾唖者たちのコミュニティを作り、聾唖者の感覚で判りあえている世界に幸せを感じていれば、むしろその世界に入れない健常者を可哀想と思うのかもしれない。そんなことを感じ、考えさせられる作品でした。ラストはそういう垣根を超えて、家族を理解するということなのかもしれないけど、幸せの形は人が勝手に決めつけるものではないのだなと、そんなことを感じてしまいました。

監督:シアン・ヘダー

脚本:シアン・ヘダー

出演者:エミリア・ジョーンズ

コーダ あいのうた