りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

世界観をつくる

 水野学さんと山口周さんの対談「世界観をつくる」を読みました。どちらかというとシンプルで役に立つものが好きなタイプなので、「役に立つという価値」は過剰になってしまい、「意味があるという価値」が希少になった。つまり、「意味がある」こそ価値がある時代に変わった・・・という見方は理解しつつも、自分にはあまり合わないかなとおもっていたけど、利休の「不足の美」「侘茶」によって物語と世界観が説明され他辺りで、世界観の意味が判ってくるにつれ何となく引き込まれていきました。確かに高級腕時計は欲しいと思わないけど、ロイヒトトルムのノートにモンブランの万年筆で書きたい自分にはある種の物語があって、世界観があるのかな。AppleiPhoneMACにも確かに物語がある。それを使っている自分と仕事をイメージさせる世界観があるのは確か。なるほどと思ってしまいました。

最後の方にマッキンゼーがデザイン会社のLUNARを買った話があって、「『役に立つ』の塊であるコンサルティング会社も経営のコンサルをやればやるほど、デザインなどの最終的なアウトプットまでちゃんとやらないと売れないと思うみたいです。」という話は面白かった。でも、この話は即座に否定されていて、「自分たちのデザイン会社があったなら、そこの利益も考えなきゃいけないから、『稼働率を上げるためにどっちのクライアントもとにかく LUNAR を使え!』となる。手足を縛られた状態になってしまい」多様性が失われるという話も納得感あり過ぎ。やっぱり、今の時代企業の垂直統合はなくて、個々の特徴を活かした分散化と組み合わせの時代なんだろうなと考えさせられました。また、「世の中をこうしたい」「未来をこう変えたい」という熱意と希望と強い意志。それがまさに大義大義がなければ、自分たちの未来のビジョンを明確に描くことはできない。ビジョンがなければ、世界観も自ずとブレていき・・・結局ダメっていう話もちょっと響きました。

今の自分にとってはとても響く本でした。

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