りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

蜩の記

奥さんと「蜩の記」を見てきました。原作は何気に本屋さんでポップを見て購入。泣いてしまった覚えがあり、この映画も、きっと泣くんだろうなと思っていたのに、なぜか泣けませんでした。途中で、何かテレビの時代劇を見ているような感じがしてしまって感情移入できなくなりました。よくわかりませんが、播磨屋という商人=悪人。それと関係ある役人=悪人。それと対峙する秋谷みたいに見えちゃったんですね。この作品の主役はあくまで秋谷で、理不尽であっても自分の運命を受け入れ、主君の命に忠実に、藩主・三浦家の歴史を綴った家譜を編纂を行う。おそらく歴史は正確に記すことで、後々それは鏡として役に立つという思いが有るのでしょう。都合の善し悪しではなく、あくまで忠実に編纂することを役割と認識している。そのためには曇りの無い清らかな気持で臨むことも必要。バイアスを持たず、誠実に取り組む。その清々しいほどの生き様が感動を生むはずなのだけど、判りやすい勧善懲悪のような展開もあり、そこが強調されると普通の時代劇に見えてしまうという感じではないのかと。本当は忠義っていうものをもう少し考えなければならないと思うし、原作にそんなような話が出ていたような気がするのだけど、本は手放してしまったし、ちょっとだけもやもや。