りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

会社は頭から腐る

 冨山和彦さんの「会社は頭から腐る」をKindle unlimitedで読みました。相変わらずの冨山節さく裂。これ、初出は2007年なんですね。でも、今でも全くそのまま使えるような気がする。ポイントは日本企業の強さは現場力。一方で、経営力は厳しい。日本の企業はテストで点が取れるエリートたちがテストさながら出題者のあるいは上司の意図を読んで求められる解答を答えることで出世し、やがては経営に参画するものだから、しっかり考えたり、修羅場をくぐった経験がない。経営には正解がない。色々矛盾することをしっかり認識し飲み込んで、考え適切な対応をしていかなければならない。PDCAをしっかり回すというと教科書的だけど、正解が判らないのだから何かをやってみて、確認して、反省を活かして、次のアクションにつなげる。企業再生の現場から経営を見てきた筆者からすると、再生を担う人間には、三つの能力が必要になる。事業を知っていること、経営を知っていること、そして人間に対する洞察力の3つらしい。こうもいう「人の心の機微や情がわかっていなければ、組織や企業は動かない。まさに情と理の正反合の本質がここにある。それが理解できないと、組織のリーダーはできない」と。よく機能している経営者というのは、あらゆる意味で「思い」の強い人らしい。そして、経営において最終的に最も大事なものは、マネジメントする人の志だともいう。結局のところ、日本の企業に必要なのは経営者であり、経営者とは強い思いと志をもって、事業と経営を良く知り、人間に対する洞察力に優れている必要があるということだ。たしかに、ホンダにせよソニーにせよ創業者の志は高かった。人間的にも魅力のある経営者達だった。もう一度、そういう原点に立ち戻らないといけない。そういわれているような気がした。

会社は頭から腐る

会社は頭から腐る

 

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今月の読書 5冊