りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

スポットライト 世紀のスクープ

やっぱりこういう映画は見ごたえがあります。事件を表面的に捉えるのではなく、掘って、さらに掘って、その根っこにある構造的な問題まで浮き彫りにして問題提起する新聞記者のジャーナリストとしての姿勢が良く出ている作品。少年に対する性犯罪。ひとつひとつは特別な、人間として未成熟な神父が犯した犯罪かもしれないが、神父としての立場を利用した悪列な行為。これはこれで、ひとつのニュース。ただ、複数の神父が同様の犯罪を犯していること、そしてそれを知りながら、枢機卿が看過している実態。同様の構造をカソリック教会が組織として抱え、これを放置し、多くの犠牲者を出してしまったということが実は本質的な問題。
ニュースをどういうフレームでとらえるか。その視点も重要だし、それを裏付ける取材力も必要。ライバル紙との競争もある中でこれをやり遂げる力もさすが。とても見ごたえのある作品でした。

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