沼田まほかるワールド全開です。台風の雨の中、わざわざこの映画を観に池袋まで行ってきました。
「このラストはあなたの恋愛観を変える」というキャッチ。恋愛観が変わったのかは判りませんが、包み込むような陣治の大きな愛情に触れて、涙が出そうになりました。原作を読んでいる時はこんなの愛だとは思わなかったのだけど、映画はちょっと違ったな。阿部サダヲさんが演じる陣治は確かに原作の陣治をイメージさせるのに十分なのだけど、原作で描かれている陣治のいやらしさのようなものが薄まっているような気がして、その分ラストに感情移入してしまったのかもしれません。一方、十和子の狂気は蒼井優さんが十分に表現していて、先週見た「ミックス」の中国人役といい、蒼井優という女優の演技の幅は凄いな・・・と思っていたら、奥さんに「あなたの大好きな宮崎あおいさんやガッキーにはこの役はできない」と言われました。確かに、全然やってほしいと思わないけど。
脇を固めた竹野内豊さんや松坂桃李さん。なぜ、こんな役を引き受けたのかなと思ったのだけど、それがこの作品の深さなのかもしれません。