りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

ユリゴコロ

松坂桃李×吉高由里子×松山ケンイチの「ユリゴコロ」を見てきました。この映画、正直いい意味で予想を裏切られた映画でした。「人殺しの私を、愛してくれる人がいた」「一冊のノートに記された殺人者の記憶。それは運命を狂わす、禁断の真実」というコピーから、勝手にサイコ・サスペンスだと思っていました。でも、サイコ・サスペンスではありませんでした。確かに前半は、ノートに記された簡単に殺人を犯してしまうちょっとサイコな美沙子の過去が描かれますが、サイコな感じはそこまで。洋介とのある意味運命の出会いから幸せな結婚生活に、そして過去の殺人につながるある人物の登場から、その幸せな結婚生活に転機が現れるという、何となくありがちと思わせるストーリ展開。でも、そこからは想像を超えた話に一気に広がっていきました。少し偶然が多いような気がしないでもないけど、それでもぐいぐいと物語の中に引き込まれていく、力がありました。ストロベリーナイトの姫川玲子シリーズでも、先日の「三度目の殺人」でも「殺人という一線を越えられる人間は、特殊な人間」という描かれ方をしているけど、この作品もそういう意味では同じかな。それにしても、洋介の愛は深いな。この作品のテーマは実に「包み込むような愛」なんではないかな。

ユリゴコロという言葉は作者沼田まほからさんの造語らしいけど、勝手に「心の底から突き動かされる強い心的な衝動のようなもの」と解釈しました。とても面白かったです。

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