村上龍さんの「おしゃれと無縁に生きる」を読みました。エッセイ集ですが、龍さん独自の視点が鋭くてとても刺激になります。
別途整理すべきと思いますが、ポイントは日本、特に若者から野心のようなものが失われていること。そしてそれば日本国のダイナミズムを失わせていること。信頼が重要であること。の2点なのではないかと思いました。
アベノミクスについて、経済学の観点より、日本人の政治(政府)への依存体質を指摘しているところはさすが。自力で勝てる強い企業は政府の援護など期待しない。若者の野心ともつながるところだと思うけど、やはり日本の活力が失われて、依存体質が高まっているということなのでしょうか。
定年についての考察についても同様。歳をとれば体力も衰えるし気力だって若いときのようにはいかない。定年を機に引退したいという気持ちを誰も否定できない。ただ、本人に働く意欲があり、働く能力があるのであれば、そこに本人の自由があってしかるべきであろう。
ルールに依存しすぎた結果、ルールを守ることが正義になっている。そのことが日本のダイナミズムを失わせているのだと思う。
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