村上龍さんのエッセイ「賢者は幸福でなく信頼を選ぶ」を読みました。18編のエッセイからなるエッセイ集で最後の一つがこの本の書き下ろし。タイトルにもなっている「賢者は幸福でなく信頼を選ぶ」です。そのエッセイの最後は次の言葉で結ばれている。「...『これで充分だ』と納得さえすれば、その人は幸福を手に入れることができる。今、私たちに必要なのは幸福の追求ではなく信頼の構築だと思う。外交でいえば、日本は、緊張が増す隣国と、「幸福な関係」など築く必要はない。しかし、信頼関係にあるかどうかは、とても重要だ。幸福は、瞬間的に実感できるが、信頼を築くためには面倒で、長期にわたるコミュニケーションがなければならない。国家だけでなく、企業も、個人でも失われているのは幸福などではなく、信頼である。」なるほど。そうかも知れません。
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2013/10/26
- メディア: 単行本
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