りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

虚ろな十字架

東野圭吾さんの「虚ろな十字架」を読みました。電車の中の「死刑は無力か」という広告を見てからずっと気になっていたのですが、焦ることなく文庫本になるのを待とうと思っていました。が、本屋さんで見つけたとき帯にある「やっぱり東野圭吾は凄い」という文字を見て、思わず購入してしまいました。そして、読後の感想は「やっぱり東野圭吾は凄い」です。
この本のテーマはとても重いです。人が罪を犯したとき、その罪はどのような形で償われるべきものなのか。犯した罪が殺人なら、遺族はどれだけ悲しい思いをし、悔しい思いをし、その心の中に空いた空虚な思いは、どのような償いによっても埋めることはできない。では、死刑とは何なのか。あるいは殺人を犯した犯人の量刑は何によって決められるものなのか・・・裁判は被害者の何を救い、何を埋め合わせるものなのか。そして犯罪者にとって刑が意味するものは。とても考えさせられました。爽やかな読後ではないけれど、とても意味のある読書だったと思います。

虚ろな十字架

虚ろな十字架

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