富樫直記さんの「金融大統合時代のリテール戦略」を読みました。仕事関連の本をちゃんと通読したのは久しぶりです。基本的な潮流として「リテールシフトとユニバーサル化」を説明し、リテールはいかにスケールメリットが大きいかを実証している。しかも、そのスケールメリットはあるところ(おそらく資産規模で6兆円)から加速度的に効くということ。結果、米国では非効率な地域密着金融機関と大規模金融機関に二極化(バーベル理論)が進んだということなどは、理屈では当たり前と思っても、実証的なところがとても良かったです。で、リテール戦略勝ち残りのポイントはロイヤルティの構築。ここにも2-8の法則は生きていて、銀行の収益は2割の客で8割稼ぎ出しているという事実。満足度が高い顧客でなく、ロイヤルティの高い顧客を囲い込むことが重要。そして囲い込みの鍵はフィナンシャルアドバイザーというところでしょうか。事例が多いのがいいですね。非常にわかりやすかったです。
金融大統合時代のリテール戦略―銀行・証券・生保・カードがひとつになる
- 作者: 富樫直記
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/06/05
- メディア: 単行本
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で、本日は大阪出張でした。岸和田はだんじり祭りの準備が着々と進んでいました。