オペレーショナル・リスク管理高度化への挑戦

今日はオペレーショナル・リスクの講演でした。オーディエンスは200名超。割と熱心に聞いている人が多くて、話していて楽しい感じがしました。計量化パートということで、全体で3時間ちょっと話したわけですが、まだしゃべれるかな。分布論は正直本質的でないのだけど、好き勝手にしゃべってしまいました。あと1時間くらいはいけそうな感じですね。それから、自分で作った資料ですが、ノンパラ、特にマルコフ連鎖モンテカルロシミュレーション（MCMC)の説明は良くなかったです。ブートストラップもカーネル密度関数もあまり理論的な部分に走らず、適用方法を丁寧に説明すべきだったのではないか・・・と話しながら後悔も少し。オーディエンスの中にはNECの某氏やFSAの某氏もいて、その点では、ちょっと意識して興味深かったです。
さて、そのNECの某氏達が書いた「オペレーショナル・リスク管理高度化への挑戦」という本を事前に読んでおきました。仕事の本はつまみ読みなので、通読することは珍しいのですが、この本は特別。ただ、考え方のずれもあって、なかなか受け入れられないところもあったのは事実。一方で、今まで話がかみ合わなかったのは、言葉の定義の違いなんかもあったんだろうなということが確認できた点では有意義な一冊でした。でも、正直、彼らのやり方はとてもずるいように思っていて、実際裁量行政の温床でもあり、許し難いものを感じました。