凹凸

 紗倉まなさんの「凹凸」を読みました。小説としては2つ目の作品、彼女のテリトリーである世界とは関係なく、純粋に小説として書かれた作品ですね。恐らく、こういう小説が好きな人はたくさんいるんだろうな。一つのことを表現するのにこういう言葉があるのかとか、こういう形容の仕方があるのかとか、いろいろと感じさせてくれる部分がありました。私は、自分ではそういう表現ができないということもあるけど、表現形式はストレートで判り易い言葉で書かれている方が好き・・・です。これは好みの問題。テーマとなっているのは父性。なんだけど、この作品に出てくる父親は、どちらも普通の父親ではなくて、家庭を持つということや家庭を守るということを理解していない、一昔前の父親のような気がしてしまいました。父親だけでなく栞の恋人も、家庭の前に自分があって、一人称の自分から抜け出せてないような気がしました。社会においても、一般的に仕事をしていくということは、必然的に部下の育成に携わることになります。この作品の男性達は、事業主だったり、芸術家だったり、ある意味でのフリーランスだったり、そうした人を育てる場面に携わる機会が少なかった人たちでもあります。だからなのかな。自分の世界が強すぎて、人との関りを、それは家族との関係も含めてい象徴的に断っているような感じもしたりしました。そこにある父性っていうのは・・・正直ちゃんと読めていない気がしました。もう少し頭のクリアな時に再読します。

凹凸

凹凸

 

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