りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

捨てられる銀行3 未来の金融

 橋本卓典さんの「捨てられる銀行3 未来の金融 『計測できない世界』を読む」を読みました。金融機関の審査。昔から言われているように目利きの世界だけど、いつしか金融機関はこの力を失ってしまった。それは前から言われていたことで、でもとても大切なこと。確率論はあくまで過去を語っているにすぎないから、それで未来は測れないというのは説得力はあるけど少し違うなと思うところもある。確率というか統計なのだけど、デフォルト確率の推計は過去の実績から求めるものだけど、その会社の過去ではなくて、過去の同様の会社が1年後にどうなっているかの推測。良くなる会社も悪くなる会社も、個別にはいろいろだけど、也で行けばこういう確率でこうなるというだけの話。VaRなんていうのはもっと確率的な話で、もちろんリーマンショックのようなジャンプは予測できないけど、これも也で行けばこのくらいの確率で、これだけのリスクがあるというだけの話。VaRはむしろ身の丈に合った商売をしましょうというだけで、否定されるものではないと思うけどな。だけど、デフォルトする確率が高い会社が本当にデフォルトするかは別の話。個別に内容を見て、新しい取り組みとかそういうのを見るのが目利きの力。それはご指摘のように否定するものでも何でもなくて、本来そういう目利きの力を持つべきなのは誰も否定しない。でも、商業銀行は預金を預かっているという特性上、過度なリスクをとって自分たちが破産してはいけないことも事実。バーゼルとか金融検査マニュアルとかが生まれた背景はきちんと抑えないといけない。目利きだって失敗はする。また失敗を全くしないような目利きも意味がない。ある程度のリスクを取る以上、体力に見合った範囲でというのは絶対に必要なことだと思う。

あと、アリペイとか、これはキャッシュレス革命ではなく信用革命だといっていた。これは本当だし、こちらの方がこれからの情報社会では重要なことなのだと思った。

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