池井戸潤さんの作品はいつもそう。判り易い悪人がいて、最後は水戸黄門のように正義が必ず勝つ。原作は何年か前に、丁度NHKでドラマ化した時に読んだ。NHKのドラマは原作と違っていて・・・というのは覚えていたけど、原作がどうだったかは細部で覚えていない。この作品も、原作がこうだったのかちょっと覚えていないけど、いつもと少し違う終わり方。ただ、確かに日本人は組織に忠誠なんですよね。それは忠義というのとは違って、そこからはみ出てしまうことが、その社会で生きていけない、あるいはとても生きづらくなるということの裏返しなのかな。サラリーマンの何割かは、墓場まで持っていくと決めたことがひとつや二つあるんじゃないだろうか。そういうものが上手く描かれていたと思う。それにしても、日曜日の夜9時のTBSのドラマ枠に出てくるキャストが勢ぞろいって感じ。よくぞこれだけの人たちを、それと、本当に良くこんなちょい役で使うのものかと。それだけでも感心してしまいます。