神野正史さんの「現代を読み解くための『世界史』講義」を読みました。現代のいろいろな事象を取り上げ、世界史に照らし合わせて同様の時代を読み解き、結果どうなったのか。そういうエピソードを通じて、歴史から学んで現代を見、その結果を予想する目を持つための本・・・というとまとめすぎかな。CHAPTERは全部で18個。憲法改正の話から始まって、参政権の話まであるのだけど、私が印象的だったのは移民の話と外交の話、それから「『清廉潔白である(徳)』ということと『政治家としての優秀さ(才)』はなんの因果関係もありません。」という当たり前のことかな。移民は必要だと思っていたのだけど、ちょっと考えを改めました。外交については「外交というものは、自分の手の内は決して見せず悟らせず、会話の中から相手の手の内を探り、相手がどこまでなら妥協できると考えているのかを読み、なるべくこちらの妥協を少なく、相手の妥協を大きく取るかの折衝手段です。」というところですね。これも当たり前なのだけど、正直に手の内をさらけ出して真摯に交渉するというのは意味が無いということの方が重要かと思いました。
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