レナード・ムロディナウさんの「たまたま 日常に潜む『偶然』を科学する」を読みました。原題は"The Drunkard's Walk"すなわち酔歩です。日経新聞の書評に出いていたので買ったわけですが、この本は意外というと怒られてしまいますが、面白かったです。日常における、ランダムネスに着目し、人がいかにそうしたたまたまの事象をもって判断をしてしまうかということを面白おかしく書いてくれています。数理統計学の歴史にも触れ、その辺も面白かったのですが、やはり「偶然をコントロールできるという錯覚」が面白かったです。「絶望や自分は何もコントロールしていないという感覚は、ストレスと病を引き起こす」らしいのですが、ゆえに人間は「何かをコントロールしていると思いたがる」特性があり、ゆえにランダムに起こっている事象も、何らかのコントロールのもとに(あるいはパターンのもとに)あると思いたくなってしまうということらしいです。 つまり、ランダムなパターンでも自分たちの先入観と関係していれば、説得力を持った証拠として解釈される可能性があるということですね。
- 作者: レナード・ムロディナウ,田中三彦
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/09/17
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 206回
- この商品を含むブログ (52件) を見る
今月の読書 3冊
1月からの読書 108冊
夜、慎平君の数学の課題を手伝う。まだ、大丈夫そうです。