りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

父から娘に語る美しく、深く、壮大でとんでもなくわかりやすい経済の話

 話題の本「父から娘に語る美しく、深く、壮大でとんでもなくわかりやすい経済の話」を読みました。タイトルの通りです。人間の歴史とともに経済というものがどうして成り立ってきたのか、とても分かりやすい。一言でまとめると「経済について語るとはつまり、余剰によって社会に生まれる、債務と通貨と信用と国家の複雑な関係について語ることだ。」ということらしい。ついでに「支配者を正当化する思想がなければ、国家の権力は維持できなかった。支配者が死んでも国家が存続し続けられるような、国家権力を支えるなんらかの制度化された思想が必要だった。そして、思想を制度にするような儀式を執り行ったのが、聖職者だ。」ということで、宗教とは何かについても改めて考える機会に。先日読んだ「最強の生き方」に通ずるものがありました。始まりは「余剰」。農作物の余剰によって、文字が生まれ、債務と通貨と国家が生まれた。それらによる経済からテクノロジーと軍隊が生まれたということらしい。

封建制度のもとで貴族階級が支配的な地位を維持できたのは、政治と軍隊と法律と慣習のおかげだった。富の蓄積をもっと速めるために、生産性を上げるようなテクノロジーを開発する必要も動機もなかった。しかし、貴族とは対照的に、新興の起業家が生き残れる保証はどこにもなかった。むしろ、既存の政治や法律や慣習は起業家に不利だった。だから、彼らが生き残るには利益を生み出すしかなかった。そして、起業家の借金と利益と焦りが高まるにつれ、競争はますます過酷になっていった。そして、ある時点で、社会全体が借金漬けになり、経済の成長がそれに追いつかず、利益を出しても返済しきれない状況が訪れる。バブルの崩壊だ。そして経済の崩壊の後には不況が。この後、経済政策についての記述もある。ケインズ流というかリフレというか・・・そしてベーシックインカム的な話に続く。

割と最初のほうに、経験価値と交換価値の話があり経済は交換価値の概念で成り立っているところからスタートするけど、改めて経験価値を見直すべきなのかなと最後はそこにつながっていたように思う。マスターカードのCMではないけれど、大切なものはプライスレスであり、生活の価値観もそちらに寄せていったほうが幸せになれるのではないかとそんな風に考えさせられました。

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