りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

「ピケティの年」の終りに

今日の日経のコラム、大機小機のタイトル。確かに今年はピケティの年かもしれない。今日も丸善に寄ってみたらピケティの「21世紀の資本」が平積みされていた。で、大機小機によるとピケティの論考の核心は「r>g」という不等式。rは資本の収益率、gは生産や所得の伸び。つまり、成長している国では、企業の成長ほどは生産や所得が伸びず、格差は広がるということらしい。コラムではOECDのレポート「格差と成長」にも触れていて、このレポートでは「大半のOECD諸国で富裕層と貧困層の格差が過去30年で最大となり、所得格差の拡大が経済成長の足を引っ張ると分析、その理由として貧困層ほど教育への投資が不十分なことを大きな理由」としている。
このコラム、もっとも格差の目立つ米国が日欧に比べて好調というのはいかに?という結論でした。前半部分の論理構成は非常に説得力があるものでした。ただ、貧困層はお金があれば教育にお金を掛けるのか?っていうところは少し考えないといけない。コトラーの自伝の中でも学生時代のインドの労働者の研究「インドの工業労働者の賃上げと生産性の向上について」で「インドの労働者(男性)の多くは高い賃金を手にすると故郷に帰るか、賭け事や飲酒で浪費していたのだ・・・」という記述があったことを思い出しました。要はお金をどう使うか?ということなんでしょうね。米国は国自体がファブレス化の方向に向かい、労働者の質というのが関係なくなっているのかもしれません。経済学の枠組みも時代とともに変化させる必要があるということなんでしょうか。