万城目学さんの「プリンセストヨトミ」を読みました。最近めっきり本を読む機会が無かったので久しぶりの長編小説でした。実はこの本3週間くらい持ち歩いています。一気に読みきってしまうほどの勢いは正直ありませんでした。ストーリーもそんなに面白いかなとずっと思っていたのですが、読後の感想はそんなに悪くないです。何よりも結局読みきってしまったことが、それなりの面白さだったことを物語っているように思います。まあ、もう少しシンプルで飾りつけが無いほうが個人的には好みですが・・・ひとつ感じたのは、大阪国の事実を父親から息子につたえるところ。長い地下道を歩きながら父親が息子にだけ伝える。このときの父親は、一般には自分の最期を感じ取っている人で、そこで父と子の対話が冗談のような話に真実みを持たせるというところがちょっと来ました。子供が大きくなるにつれ、子供との会話は確実に減っていて、男の子ならなおさら。ただ、自分の最期を覚悟して、一対一で話す親子の会話っていうのは、なんだかとても説得力がありました。
- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/04/08
- メディア: 文庫
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