眉村卓さんの「妻に捧げた1778話」を読みました。SMAPの草薙君と竹内結子さんの映画の原作です。映画は里緒ちゃんが見に行っていて、「感動して乾いた心を潤すつもりで行ったのに、途中で寝てしまった」とのこと。ただ、本屋で本を見つけたら、原作が眉村卓さんだったので急に興味が湧いてきました。眉村卓さんといえば「なぞの転校生」や「ねらわれた学園」の作者。「なぞの転校生」は確か小学校の頃に夢中で読んだSF小説のひとつだし、「ねらわれた学園」といえば薬師丸ひろ子さんの映画を見に行って、主題歌のユーミンの「守ってあげたい」は大好きな楽曲のひとつ。懐かしさ一杯で読まないわけにはいかないです。ただ、読んでみた感想は微妙。奥さんとの五年に及ぶ闘病生活の記録と間に挟まれたショートショート、そのショートショートに対する自分なりの解説(というか背景も含めて)という構成ですが、新書にまとめたためにちょっと薄っぺらになってしまった感じがします。まあ、闘病記として書くことではなく、その間にシートショートを毎日一話ずつ書き続けたことを書いているので、これで良いのかも知れませんが、最後の方は奥さんへの思いが詰まっており、こういう終わり方をするなら、もう少し闘病記を厚くしても良かったような気がします。ただ、そういう状況にあってどうしてこういうショートショートができてきたかというような、自己解説はちょっと面白かったです。ただ、読んだ後、無性にSF小説を読みたくなりました。
- 作者: 眉村卓
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/05
- メディア: 新書
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