小松成美さんの「トップアスリート」を読みました。JALの機内誌の連載だったらしく、時期的にちょっと古さを感じさせるものや、もう少し紙数がほしかったなというところはありますが、満足度は高いです。小松成美さんというと、ヒデこと中田英寿さんの「中田語録」とか「鼓動」「誇り」が有名なのかな(というか、読んだ)。「鼓動」や「誇り」はヒデに完全に密着して読み応えのあるノンフィクションだと思いました。ドイツW杯では、代表の中で中田は明らかに浮いていて、中田の立場からの言い分はすごく良くわかったのだけど、逆に中田ほどの第一人者に正面から議論できる人がいたのかなというのが疑問。ヒデは話し合いというけれども、人の意見を聞くだけの包容力があったのだろうか?話し合いと称して、一方的に自分の思いを伝えているだけ何じゃないか。代表の中で浮いていった過程にはそういう話し合いのしづらさみたいなものがあったのではないかと・・・身近な例にアナロジーして思う次第です。だからといって、中田のすごさが、魅力が減じるわけでもなく、彼のサッカー選手としての凄さ、精神力の強さは完全に尊敬に値します。
さて、トップアスリート。松坂大輔から始まって35人。トップアスリートはここまで自分を追い詰めて、自分の限界に挑戦しているのかというのが判る一冊。いや本当にオリンピックでメダルを取るということが、如何に凄いことなのか、改めてというか本当に思い知りました。柴田選手が1日17km泳ぐ話とか、末續選手が気を失うまで腹筋をやる話とか・・・すべてが桁違い。まだまだ自分は甘いなと思いました。とにかく凄かったです。ランニングで膝が痛いとかなかなかいいづらくなりました。
- 作者: 小松成美
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2008/07/29
- メディア: 単行本
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