誉田哲也さんの「インビジブルレイン」を読みました。姫川玲子シリーズです。来春ストロベリーナイトのシリーズとして映画化される作品の原作です。ひとことでいうと面白かったです。それと、「ソウルケイジ」な感じがしました。姫川玲子シリーズは結構好きで、「ストロベリーナイト」「ソウルケイジ」「シンメトリー」に続いて読んだ作品ですが、個人的には「ソウルケイジ」が持っている哀しさと哀しさの裏側にある優しさが好きでした。そして、「インビジブルレイン」にはそれがそっくりそのまま残っているような印象を受けました。暴力は絶対的に否定されるものだけど、暴力に至った理由は理解できる。その理由に哀しさがある。そういう共通のコンセプトがあって、そうした哀しさと哀しいもの同士がささやかなぬくもりを感じる温かさもどこかにあって、そういう感じでしょうか。あと玲子が牧田に感じた感情は、あるいは牧田が玲子に感じた想いは、ちょっと辛かったです。
「インビジブルレイン」っていうタイトルがまたとっても作品にマッチしているように思います。久しぶりにわくわくしながら小説を読みました。
- 作者: 誉田哲也
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/11/19
- メディア: 単行本
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