りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

正岡子規「病床六尺」

久しぶりに正岡子規の「病床六尺」を読みました。納棺夫日記にあった子規の言葉を見てから、また少し子規に傾倒しています。雅号の子規とはホトトギスの異称で、結核を病み喀血した自分自身を、血を吐くまで鳴くと言われるホトトギスに喩らしいです。子規には、司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」で深く関心を持つことに至ったのですが、彼の戦う姿勢は見習いたいと思います。脊椎カリエスを発症後、やがて臀部や背中に穴があき膿が流れ出るようになって寝たきりの状態でも、寝返りも打てないほどの苦痛を麻痺剤で和らげながら、俳句・短歌・随筆を書き続けたといわれていますが、何が彼をそこまでさせたのでしょうか。だからこそ、「悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった」という彼の言葉は重いと思います。

病牀六尺 (岩波文庫)

病牀六尺 (岩波文庫)