池谷先生と中村うさぎさんの対談本「脳はこんなに悩ましい」を読みました。池谷先生自身が、この対談を気に入っているというだけあって、次から次へといろいろな面白い知識を紹介してくれる先生に中村うさぎさんが程よく突っ込みや合いの手を入れる感じのこの本は確かに面白い本でした。
「直感は無意識で、ひらめきは意識。ひらめきは思いついたあとに理由がいえるのです」
「脳は(中略)出力の機会が多ければ多いほど記憶は定着する。脳は出力依存なんです」
「モラルは怒りよりも嫌悪が元になっている」
「強く念じたイメージにあわせて身体が自然に実行してしまう(中略)積極的に笑うという出力をすると、あとから楽しいという内面感情がついてくる」
「睡眠のリセット力は想像以上にすごいのです」
「ヒトは記憶力を下げることで、逆に創造性を高めているように見えます」
「自分がわかる言葉だけに意識を集中して吸収するという過程が、言語の獲得に重要なようです」
「赤ん坊の脳を、成長前の未熟な状態だと考えてはいけません。小さな脳がゆっくりと大きくなっていく。ヒトの脳は、ほかの動物に比べて未発達な状態が長い。これこそが、ヒトの高度な知能の秘訣ではないかと」
「真剣に自然科学に従事しているヒトほど、サイエンスがどれだけ万能ではないかに気づいているはずです」
「神とは何か、それは科学ではわからない何かのことです」
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