りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

女のいない男たち

村上春樹さんの最新短編集「女のいない男たち」を読みました。心に沁み入る作品でした。今自分が読まなければならない本に出会ったような不思議な感覚がありました。村上春樹さんの作品って、独特の空気があって、それが村上春樹ワールドなんでしょうけど、それが凄く心にフィットすることがあります。今回は6つの短篇が収録されています。「ドライブ・マイ・カー」「イエスタディ」「独立器官」「シェラザード」「木野」そして表題の「女のいない男たち」。私は「独立器官」と「木野」がとても気に入りました。おそらく全編を通して、愛した女性を失う喪失感っていうものがあるような気がしました。失い方は人それぞれだけど、そういう心の痛みはしっかりと受け止めないといけないってことですね。というか、うまくいかないこととかあって、嫌な出来事もたくさんあって、泣きたかったり、爆発したかったり、そういう気持ちを抑え込もうとすると、そういうことに無関心になるんです。でも、無関心になるとファッションにも食事にも、そして仕事にも無関心になって、何にも感動しなくなって、本が読めなくなって、i-podのスイッチが入らなくなって、そういう感じでしょうか。感情を無理に殺さない。泣きたい時は泣く。怒りたい時は怒る。そして、笑う。笑いたいです。そして、とても気に入った言葉。「ある時一人の女性を失うということは、すべての女性を失うということでもある。そしてぼくらは女のいない男たちになる。」

女のいない男たち

女のいない男たち

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今月の読書 5冊
1月からの読書 22冊
今日のむかつくエピソード。弁護士つけて、内容証明文書を送ってきました。あっ!これが内容証明郵便なんだなんて感心したけど、それにしてもむかつく。完全に喧嘩売っているってことですね。