桐野夏生さんの「東京島」を読みました。本屋さんにたくさん平積みされていたのが気になって購入した本ですが、正直わからないところが多かったです。「清子は暴風雨により、孤島に流れ着いた。夫との酔狂な世界一周クルーズのこと。その後、日本の若者、なぞめいた中国人が漂着する。三十一人、そのすべてが男だ。救出の見込みは依然なく、夫・隆も喪った。だが、たった一人の女には違いない。求められ、争われ、清子は女王の悦びに震える。東京島と名づけられた小宇宙に産み落とされた、新たな創世記」というのが紹介文。中年を過ぎたおばさんでも、そういう状況になれば確かに女王様として求められるんでしょうね。サバイバルの中でどう生きていくのか。嫌われ者のワタナベが一人だけ救出された後の均衡の破れ。フィリピン人女性が漂流したことによる男女のバランスの崩れ。そういうのが、なかなか面白かったです。
- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/04/24
- メディア: 文庫
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