りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

AI脳クライシス

酒井邦嘉先生の「AI脳クライシス」を読みました。便利なものを便利に使う。そのことによって、本来人間が持つべき能力が退化する。人類の歴史は、これまで何度もそういうことを繰り返してきた。ただ、それが人間が人間たらしめる思考能力だとしたら、酒井先生の問はそこから始まる。

例えば紙の本と電子書籍は何が違うのか?本の厚みや手触り、紙質や装丁、本文のレイアウト、書体、この本のどこに書き込みしたか都行ったさまざまな情報が無意識のうちに記憶として処理され、これが本の内容を思い出すときの手がかりとして利用されるらしい。逆にこうした情報が希薄になると、読んだ記憶が曖昧になり、読み飛ばしを起こしやすくなるらしい。つまり、文字という情報だけに頼るのではなく、五感を使って感じることが大事だということみたいだ。真の理解というのは、どこか認知科学の記号接地問題に似ているような気がした。そこは人間の脳とAIではやっぱり大きく違うところなんじゃ無いかと。それから、人間の能力は使わなければ退化する。考えることをやめてしませば、思考能力が退化してしまうというのもわかる気がする。でも、だからと言ってAIを全面に否定しなくて良いようにも思う。壁打ちとして使って、結局は自分で考える。そうすることで、世の中にある知識に容易にアプローチできて、より高いレベルの思考ができるのでは無いかと。私はこの本をそんな風に読みました。