日経新聞のFinancial Times提携記事、ジリアン•テットさんの「地経学で読み解く米関税」という記事が参考になった。アルバート•ハーシュマンという経済学者の考えの紹介。ハーシュマンが研究したのは経済的威圧がいかに国家の覇権の道具になるかを測定する枠組みの開発らしい。彼は「貿易とは弱い立場の相手国を従属させるのに征服を必要としない帝国主義の一形態と見ていた」らしい。このハーシュマンの着想をもとに3人の経済学者(エール大学クリストファー•クレメンス助教、スタンフォード大学マッテオ•マジョーリ教授、コロンビア大学ジェシー•シュレガー准教授)が地経学の論文を発表しているというもの。彼らの研究内容は3つ。1つは小国があらゆる特定の大国との貿易に過度に依存することの危険性、2つ目は米国の覇権力の源泉は製造業ではなくむしろ金融にあり、それはドルを基軸とした体制で構築されていること、第3に覇権力は比例的に増減しないということ。例えば、80%の市場シェアを持っていれば、それは実質的に100%の支配力を持つことになるが、70%まで低下すると弱者は他の選択肢に気づくため支配力は急速に崩れてはじめるというもの。どれも確かに直感に反しない結論。勉強になりました。