ライオンの隠れ家の最終回。第11回目。最近のドラマは10回で終わるものが多い気がするけど、このドラマは11回目が最終回。ミステリーな感じで始まったドラマ。最初の3回くらいは見逃してしまって、評判を聞いてNETFLIXで集中的に鑑賞。そして、4回目で初めて追いついた。ミステリードラマとしては、10回が最終回で良かったのだけど、なぜか10回のラストで主人公であるお兄ちゃん洸人が姿を消した。確かにミステリー展開なら、DV親父が政治家のどういう利権に係わっていたのか、その利権が地域にどういうものをもたらしていたのかという展開が気になるところ。でも、このドラマはそちらの方向ではなかった。
昔々、フラッと姿を消してしまった姉愛生。交通事故で亡くしてしまった両親。自閉スペクトラム症の弟美路人。両親が亡くなった時、洸人は美路人のために大学を中退し、家に戻って市役所で働く兄となった。家族のために弟のためにいろいろなものを犠牲にしてきたつもりだったけど、姉が偽装自殺を装って、DV夫から逃れる際、自分の子供(ライオン)を勝手に預けて行ったことから、この家の関係性、弟との関係性にも違いがみられるようになった。小さな子供と暮らすうちに自立心が芽生えていく美路人。元から絵を描くことで生業を得ている美路人。家族のすべてを背負っていると思っていた自分が、意外にそれだけではなかったと考えるようにもなった。家族のために失われたと思っていた自分の「何か」を考えなおして、新たな生き方を考える主人公。そして自立した兄弟の新しい生活のはじまり。このドラマはこちらが主題でした。とても面白いドラマだと思いました。