菅田将暉さん主演のクラウドを見てきました。転売屋・・・つまり安く仕入れて高く売る。時には人の弱みに付け込んで安値で仕入れる。嘘をついてレアものを仕入れる。真面目に働かないで、楽して儲けているような印象があるけど、実はそんなに割のいい商売ではない。売れなければそのリスクは負わなければならないし、警察に目をつけられたり、結果的に人の恨みを買ったり。後半戦は知らないわけではないけど、恨まれた相手からとことん命を狙われるサスペンス。もちろん恨んでいる人がいるのは確か。ただ、ネットの世界で集められた彼に復讐しようとしている人たちは、彼と直接関係なくても、これに便乗して憂さ晴らしをしたいという輩もチラホラ。そういう意味では理不尽な命の狙われ方をする。命を狙われている以上、開き直るしかない。その気はなくても相手を返り討ちにする。最後はもう、殺し合いの世界。知らぬ間に命を狙われるまでになって、知らぬ間に人を殺すようになった。そういうわからなさが人間の怖さなのか。考えられたシナリオではなく、いつの間にかそういう世界に巻き込まれてしまう恐ろしさ。そういう世の中の怖さを改めて考えさせられる作品でした。
監督:黒沢清
脚本:黒沢清