豪華キャストだし、前評判も上々でしたので、少し期待値が上がりすぎていました。5人の夫にそれぞれ求められる形で妻を表現してきたスオミ。確かにこのコンセプトは面白い。演じる妻の側面が3つくらいだと物足りないし、5人の夫にしたのはちょうど良かったような。それを演じ分ける長澤まさみの演技も良かったのだけど、5つのキャラはもっと違ったキャラで良かったような気がするし、結局そういみたうやり取りだけでメインのストーリーがそんなに面白くなかった・・・何となくそうなんだろうなという展開で落ち着いた。噂通り、長回しで撮影している感じがよく伝わってきて、映画というよりコメディの演劇を見ているような造り。そういえば、セットの数も少ない。どんなときにも長澤まさみのそばに宮澤エマがいて、結局彼女がスオミを支えているのは面白かった。今回の作品は、5つの側面を持つスオミという女性のそれぞれの側面だけを知っている男性5人のやり取りを楽しむだけの作品。そう思うと少し納得できるような気がする。
監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜